お知らせ
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投稿日:2025/08/07
株式会社磯谷煙火店
磯谷尚孝
多くの人を楽しませるイベントとして“花火”がよくあげられます。花火大会では観覧席だけでなく、その会場周辺も含めれば何十万人の人々が同じ時間に花火を楽しめます。最強のイベントと言えそうです。しかしながら、花火は屋外で行われるので天候により大きな影響を受けます。気象条件により花火が打ち揚げられないのは、火薬類取締法によれば強風です。法的に許されるとは言っても、雨が降っていれば観覧客は花火に集中するのは難しく開催は避けたいでしょう。雨風はまだ諦めもつくのですが、一番多く悩まされるのは風向と風速です。風向きにより花火の見え方は影響を受け、印象が大きく変わります。花火が一期一会と言われる理由があります。作り手側としては、風上から花火を見ていただくと煙が花火の邪魔をせず一番綺麗に見えて理想なのですが、理想通りの風が吹くことは稀です。自然を相手にしている以上、煙って綺麗に見えないことがあるのが花火です。そんな時は、とても残念ですが仕方ありません。日本において夏は南東、冬は北西からの風が多いので、このことを考えての会場選びが重要ですが、会場選定は風向き以外にも条件はたくさんあり、現行の花火大会でも毎年風向きの悪い花火大会会場があります。煙って綺麗に見えないことがあることを含めて花火なのです。
齋藤氏撮影