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花火の見方

投稿日:2020/08/31

株式会社磯谷煙火店

磯谷尚孝

 花火の楽しみ方は人それぞれで、その人なりの見方をすれば良いと思います。私は観覧席の中で見ることも多いので、花火に対する反応もひとそれぞれ色々あることを感じています。赤川花火大会のカメラ席で、花火が始まるとすぐ踊り出す方がいらっしゃいました。これには少々驚きましたが、一般には歓声を上げたり拍手をするのを多く目にします。

 私は花火の観覧者としては特殊な立場にあるので、皆さまとは違う反応でしょう。自分たちの花火が打ち揚がる前は、緊張感なのか必要なこと以外言葉を発しません。話そうとしないわけではなく、話す気が起こらないのです。花火を作ってきてその花火の最終形を見届けるため、最後に花火と向き合う時間となります。

 見終わった後思ったような結果でなかった場合、原因について色々考えを巡らせます。ですから花火を見る時間というのは好きな時間ではありません。自分たち以外の方が作られた花火を見る場合、もちろん気楽に観覧できます。この場合も、声を出すことはありません。どんなに歓声が沸こうとも、ただ黙ってじっと見ているだけです。

kohta

2020/6/21幸田町 古川和宏氏撮影