磯谷煙火店

株式会社磯谷煙火店　磯谷尚孝

　今年も多くの花火大会が新型コロナウイルス感染防止対策の一環で中止となりました。この業界にとって二年続けてのコロナ禍は危機的状況で深刻です。

　行政がからんだ実行委員会などと花火大会の契約をする場合、契約を交わすのは開催日の数ヶ月前です。当然ですが契約後から花火を作り始めても開催日に到底間に合いません。花火製造業者は前年の秋から、翌年の見込み生産を始めるのが常です。契約前に中止決定されれば、キャンセル料も支払われない場合が大半で、実情を訴え理解を求めなくては、この業界の存続は難しいのではないでしょうか。

　このあたりの話に耳を傾けていただいて、7月19日海の日名古屋みなと祭サプライズ花火が開催されました。当然ですが例年の観覧者の喧噪とはうって変わって静かな中での開催となり、ある意味私にとっては新鮮でした。また、15分間なのであっという間に終わりました。当日は真夏の暑さで、それに慣れていない体には堪えましたし、久々の現場作業、緊張感を味わいました。終了後、花火をご覧になった少数の観覧者の皆さまから感動のお言葉を頂き、満足感一杯の一日となったのです。

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