お知らせ
お知らせ
投稿日:2025/03/31
株式会社磯谷煙火店
磯谷尚孝
花火演出の計画をする上で、私たちは観覧者がどんな反応をするのか思い描きながらあれこれ考えます。観覧者は花火マニアから花火をあまり観たことがない方々まで幅広いです。例えば、始まりは賑やかにして、中盤に盛り上げる場面を作って、花火の種類はどういうものを使って、最後は豪華に終わるなど、考えることは山ほどあります。以前花火大会を一緒に運営されている方からこんなことを聞きました。始まりから終了直前まで多くの人はあまり気にかけてないので、最後だけ華やかな終わり方をすれば観覧者の8から9割は喜んで帰ってくれるのではないか、というものでした。その8から9割の方だけがターゲットだとすれば、細かい所まで気にかけて計画する私たちの時間は徒労に終わってしまうので残念ですが、それは真実でしょう。試行錯誤して計画を立てるのも自己満足に終わっているのかもしれません。
ただ、花火を見慣れると以前見えなかったモノが見えてきたり、気づくことがあります。私たちが望んでいるのは、花火に関心を持ってもらえる観覧者を増やすことです。観覧者のすそ野を広げるためには山頂を高くすることも必要です。いったん花火に関心を持った観覧者の方に、花火の魅力の深さを伝えていかなくはならないので、細かい箇所に注力することも必要なのでは、と自分を納得させてます。
古川氏撮影