お知らせ
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投稿日:2020/05/19
株式会社磯谷煙火店 磯谷尚孝
多少の寒い暖かいはありますが、今の東海地方はたっぷりの日差しで春ウララです。社屋から見える新緑も目にまぶしく、これから夏に向け花火作りも最適な季節に思えます。それとは裏腹に今世界も含め日本は新型コロナウイルスの影響で撃沈状態です。テレビニュースの冒頭「新型コロナウイルス・・・」以外で始まるニュースを見なくなりました。2008年リーマン・ショック、2011年東日本大震災は花火業界に大きな影響を与えましたが、今回の激震は全国に及び未だ先が見通せない状態です。4月に入り各地の花火大会主催者から本年の花火大会中止の連絡が頻繁に入りました。今年の夏は今まで経験したことのない夏になることは間違いありません。一般に花火大会は7〜9月に90%程度開催され、この時期を逃すと次年の夏シーズンまで花火需要はありません。日本の花火業界は正に存亡の危機に直面しています。もちろん私は太平洋戦争は知りませんが、間違いなく戦後最大の危機です。
花火は危険物です。私たち先祖は、長い時間をかけ、安全に作り、安全に打ち揚げるノウハウをたくさん身につけてきました。数年生産を止めたら、それらの技術は継承できず再開は困難になります。私は花火で生きる覚悟をして生きてきましたが、今最大のミッションは如何にこれから事業継承をし、日本の花火技術、花火文化を守っていくか、ということです。花火は衣食住に関係ないから不必要なものだという意見もありましょうが、それだけでは人間生きていけません。1発の花火がいかに人の心に希望をもたらし、明日を生きる力になるか、花火の力を信じて!