お知らせ
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投稿日:2018/03/30
株式会社磯谷煙火店 磯谷尚孝
1973年(昭和48年)碧南市で新規の花火大会が開催されました。私はちょうど中学2年で、思い出深い大会となりました。碧南市制25周年と衣浦海底トンネル開通記念で花火大会が企画されたものでした。
磯谷煙火店と私にとってそれからの方向性が決まるような大会となりました。新聞で花火開催の記事が載り、磯谷煙火店が受注することになりました。主催者側も花火大会を運営することは初めてで、プログラム冊子作りなど私の父も含め徹夜作業をしたと聞いています。もともと碧南は花火好きの地域で開催が近づくと市民の期待も高まり注文も増えていく、と父は話していました。一社で対応できる規模でなく県内同業者への外注も多数出しました。父は打ち合わせ、花火の説明会等で何度も碧南に通い苦労も多かったようでした。更に開催当日主催者も私たちも不慣れなことが多く大変でしたが、無事終了させることができました。このことで父は碧南市から感謝状をもらっています。
数十台の文字仕掛の注文もありました。夏休みが始まると同時に、私は仕掛花火の担当となり、木枠にランスを打ち付け速火線を繋いでいきます。10日間くらいかかったでしょうか、一人でやり遂げました。これ以降夏休みに私が手伝いをするのが恒例になり、花火の道を選択することに繋がりました。
この当時花火大会の数は今ほどなく、家内工業的な花火業者が多かったと思います。ある程度花火大会を継続的に担当していかないと、事業としても安定していきません。磯谷煙火店にとって、そのきっかけとなった大会でした。
碧南の花火大会は5年おきの市制周年記念で継続され、その後この大会は衣浦みなとまつりに組み込まれました。衣浦みなとまつりで碧南市が主催となる大会は、今でも弊社が担当しています。私が前任者の父から事業を受け継いだのは1995年ですが、1998年碧南市制50周年の花火が終わり、その時初めてすべて仕事の継承が無事終わったことを実感しました。私にとっては、ご縁を感じる大切な花火大会です。