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高浜市市制50周年記念花火大会

投稿日:2021/12/06

株式会社磯谷煙火店 磯谷尚孝

 昨年幸田町の花火で多大なご協賛をいただいた高浜のご婦人を、10月末に訪問した時から話は始まりました。高浜で花火を打ち揚げて欲しいというご要望でした。昨年、今年と花火大会の多くは中止となる状況の中、まさに「捨てる神あれば拾う神あり」でした。高浜市は昨年市制50周年を迎えましたが、コロナの影響で式典、イベントなどは今年にずれ込んだようです。できればその式典に合わせて花火をというのがご希望でした。そして地域活動やイベントに強い情熱をお持ちの地域リーダーの方も加わり、地域を巻き込んでの開催となったのです。準備期間は極めて短かかったのですが、皆さまのご支援、ご協力で無事終了させることができホッとしています。この時期サプライズ花火と称して一般に場所など告知なしで開催されることが多いのですが、時間は15分弱でしたが広く高浜市民に告知された花火となりました。。


aichishoukou

 私は愛知県内を中心に花火の歴史を調べています。そんな中で高浜はかつて花火作りが盛んな地域だったことを知っていました。愛知商工174号「愛知縣の煙火製造業」と題された報告で、昭和6年当時の煙火業者37名のリストが載っています。そのうち高浜で二社三河煙火製造株式会社(高取)と吉濱煙火製造合資会社(芳川)の記載があります。三河煙火の住所は今回打揚を行った場所です。また、高浜市史に吉浜の花火として6ページに渡り記載があります。夜空に華やかに開く花火のように、明治から昭和初期にかけ大輪の花を咲かせた高浜の花火は、残念ながら残影を残し歴史の中に消えていきました。高浜市史によると、度重なる製造中の事故で多くの人材を失い継承はままならなかったようです。花火製造にロマンをかけた男達が花火作りをしていた場所で花火を打ち揚げたことは、私にとっても感慨深いものでした。

 

 

高浜市市制50周年記念花火大会 2021年12月5日