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ISOGAI花火劇場進捗その2

投稿日:2016/11/17

ISOGAI花火劇場in名古屋

株式会社磯谷煙火店 磯谷尚孝

 すこし寒くなってきて、季節の移り変わりを感じます。スターライトHANABIの時代から、クリスマスイブに雨が降って中止になったことはありません。つまり26年間はクリスマスイブの花火は続けられていて、順延の心配はなさそうです。昨年のイブはとても暖かい日でしたね。

 いよいよ花火製作も佳境に入ってきています。特に作業工程に時間のかかる尺玉などは11月中に仕込作業を終えておかないと間に合いません。ストーリー収録、音楽選定も並行して進められています。作業終了後事務所内は、クリスマスソングが鳴り響いています。

tamanikkan ISOGAI花火劇場で自分に課していることがあります。先ず花火バリエーションの豊富さと品質です。“より精度の高い花火を打ち揚げることで感動の質を上げていきたい”がテーマです。花火の原料、資材等も日々変化していて、私たちの頭を悩ませます。同じ素材から作るのであれば、品質を維持し同じものを作っていけるのですが、素材の変化を飲み込んで同じものを作るのはたやすくありません。過去に花火競技大会で受賞した花火もふんだんに打ち上げる予定ですが、開発した当時と比べ素材が異なっているので、場合によっては花火現象の再現はとても難しいものとなります。種類が増えれば尚更です。なんでこんな困難に立ち向かうのでしょう?皆さんにALL STARSをご覧頂きたいのと、あと花火師としての意地でしょうか?

 昨年もそうでしたが、終わった後すべての種類の花火に合格点はつけられませんでした。毎年“今年こそ”と思うのですが、そううまくはいきませんね。一般観覧者にはわからない不調で、作り手だからこそわかるものが多いのでしょう。今年のクリスマスイブ、きっと一番厳しい目で花火を見つめるのは私たちです。観覧者だけでなく、私たちも満足できる花火が打ち揚げたいものです。

 

ISOGAI花火劇場in名古屋